任意整理と特定調停の違いについて債務整理の専門家が分かりやすく解説します

債務整理の専門弁護士 桜田通り法律事務所

債務整理TOP > 任意整理とは > 任意整理と特定調停の違い

任意整理と特定調停の違い

特定調停と比較して任意整理が有利である3つの理由

任意整理手続は特定調停手続と類似していますが、次の点で、特定調停と比較して有利であるといえます。

任意整理は、損害金のカットが可能

特定調停の場合は、通常、最後の支払日から特定調停成立までの利息・遅延損害金を付す取り扱いがなされます。特定調停の申立から調停成立までは少なくとも1ヶ月半〜2ヶ月前後かかることを勘案すると、その間の遅延損害金は大きな負担となります。また、取引履歴の開示が遅い業者に多くの遅延損害金を請求される可能性もあります。

これに対して、任意整理の場合は、原則として最後の取引日から利息・遅延損害金の一律カットによる交渉がなされます。多くの場合は、一律カットによる元本のみ返済義務を負うとする内容で、和解を成立させることが可能です。

任意整理は、強制執行がされにくい

特定調停の場合は、支払を怠った場合(通常は2回)には、調停調書に基づいて強制執行することが可能になります。

これに対して、任意整理による和解契約は司法書士・弁護士による責任の下に行われますので、原則として裁判なしに強制執行が可能となる債務名義化はなされません。代理人となる司法書士・弁護士が完済まで、返済を管理していく性質のものであるからです。 もっとも、返済期間が長期(4年〜5年)にわたる場合や、債務の残高が高額な場合には公正証書の作成を求められる場合もあります。この場合、裁判なしに強制執行が可能となります。

任意整理は、過払い金の回収も可能

過払い金がすでに発生していたとしても、特定調停の場合には過払い金の回収を行うことまではされないのが一般的です。調停成立後の過払い金返還訴訟にも難色を示す裁判所も多いことから、過払い金が発生している場合には特定調停の申立自体を行わずに、過払い金返還訴訟を提起することが多いです。

これに対して、任意整理の場合に、過払い金の返還交渉を、任意整理による和解契約の話し合いと並行して行い、戻ってきた金額分を他の債務に充当することが可能となります。

任意整理と特定調停を比較してみよう

簡易裁判所の調停員が貸金業者と交渉を行う特定調停と、弁護士が貸金業者と交渉を行う任意整理では、次のような点の違いを並べることができます。

  特定調停 任意整理
費用

費用が安い

500円〜1,000円程度(貸金業者1社あたり)

費用が高い

40,000円程度(貸金業者1社あたり)

※弁護士に手続きを依頼した場合

個人での対応

個人で対応可能

特定調停を申し立てる人が法的な知識に乏しい場合も、特定調停を申し立てる簡易裁判所の職員がサポートしてくれるので、比較的容易に申立を行える。

また、貸金業者との交渉も、裁判所の調停委員が対応してくれるので、交渉の面でも心配は少ないと言えます。

個人で対応は非常に困難

個人による任意整理を制限する法律はありません。
しかし、個人による任意整理は、法律を熟知した交渉のプロである金融業者を相手に交渉を行うことになり、法的知識の差から個人で対応した場合不利な条件で和解させられるケースが多いと言えます。
また、任意整理に必要な資料を集める際も、非協力的な対応を取る貸金業者が多く、最終的に訴訟に持ち込まざるを得なくなることも多いのが実情です。
このため、個人での任意整理は非常に困難であり、法律の専門家である弁護士に手続きを依頼するのが無難でしょう。

申立の難易度

申立てが難易

特定調停申立人本人が全ての書類を
準備・作成
しなければなりません。

申立てが容易

任意整理の手続きを弁護士に依頼すると、弁護士事務所が任意整理に必要な書類を用意してくれるので、任意整理を申し立てた人には手間がかかりません。

支払い・督促の停止

停止に時間がかかる

特定調停の申し立てが受理されれば貸金業者への支払いや督促を停止できるが、申立に必要な書類を揃えるのに時間がかかる場合は、支払いや督促の停止に時間がかかります。

すぐに支払い・督促が停止

任意整理を弁護士に依頼すると、弁護士から貸金業者に対して受任通知が送付され、この通知が貸金業者のもとに到着した時点で支払いや督促を停止できます。

裁判所への出頭

裁判所へ頻繁に出頭

裁判所に頻繁に出頭する必要があります。

裁判所への出頭は不要

任意整理は裁判所を介さずに行う債務整理である為、裁判所への出頭は不要。また、任意整理に必要な手続きや貸金業者との交渉も弁護士事務所が行うので、貸金業者との交渉への立ち会い等も不要です。

家族への告知

家族に知れる可能性は高い

特定調停を申し立てると裁判所から自宅宛に通知が届くため、特定調停を行っていることが家族に知れる可能性は高いと言えます。

家族に知れる可能性はきわめて低い

任意整理は、全ての手続きを弁護士事務所を介して行い、書類のやり取りも弁護士事務所と貸金業者間で行われるため、任意整理を行っていることが家族に知れる可能性はきわめて低いと言えます。

過払い金の返還

過払金返還を困難

特定調停の制度上の制約により、特定調停と同時に過払い金の返還を請求することはできない。

このため、任意整理のように過払い金を返済元本に組み込んだ返済プランを立てられず、特定調停後の返済総額は任意整理よりも高くなることが多い。

また、過払い金で全ての借金を完済できるような場合でも、過払い金は一切考慮されません。

過払い金の返済請求可能

過払い金を返済元本に組み込んだ返済プランを立てることができ、特定調停よりも返済総額を圧縮できることが多い。また、場合によっては、貸金業者から返還された過払い金で全ての借金を完済できることもあります。

調停の内容

比較的調停内容が不利

特定調停委員は債務整理の専門家ではなく、特定調停の基準も裁判所によって異なるため、「引き直し計算を行わない」「将来利息をカットしない」等、任意整理に比べて不利な調停内容になる場合がああります。

比較的調停内容が有利

利息制限法を上回った利息を既に返済したお金として計算し、任意整理後の利息も支払わなくて良い条件で和解することが多いので、特定調停と比べて有利な調停内容となることが多いといえます。

返済の期間 調停和解後3年〜5年の期限で返済します。 調停和解後3年〜5年の期限で返済します。
強制執行の可否

強制執行が可能

特定調停が成立すると裁判所は調停調書を作成します。貸金業者は、特定調停成立後に返済が滞った場合は、この調停調書の効力により給料の差し押さえなどの強制執行を、裁判所に訴訟を起こすことなく実行することができます。

強制執行されにくい

任意整理が和解した後に返済が滞った場合は、和解調書に従って返済を求められますが、特定調停のように即座に強制執行されることはありません。

特定調停は、任意整理に比べ費用が安く、個人での対応も可能ですが、その反面、調停内容が不利になりやすいことや、過払い金の返還請求が難しいなどデメリットもあります。

あなたの状況に応じて、どの債務整理を行うかは慎重に考える必要があります。一人で悩んで判断せず、まずは専門家にご相談することをおすすめします。無料相談はこちら

任意整理に関して、いつでも無料でご相談を承っております。

もし、任意整理について、判らない点・ 不安な点などがあれば、下記のフリーダイヤルにお気軽にお電話ください。メール相談は夜間・土日も対応しております。

このページの先頭へ戻る

桜田通り法律事務所

東京都港区虎ノ門1-2-12 第二興業ビル6階地図
Tel:0120-35-0501 Fax:03-3500-0455
代表弁護士:緒方 道夫(弁護士登録番号:21187号)